Windows Serverを利用するときに用途によっては追加でライセンスが必要な場合があります。
今回は「Windows Serverで追加ライセンス料金が必要な時とその価格」についてお伝えします。
Windows ServerのVPSサービスで追加でライセンス購入が必要になるのはどんな時か気になっている方は記事を読んでみてくださいね。
●RDS SAL(RDSライセンス)料金が0円のWindows ServerのVPSサービス
※この記事は約7分で読めます。
Windows Serverで追加ライセンスとは
Windows Serverが使えるVPSサービスは、様々な用途で利用されていますが、用途によっては追加でライセンスが必要になります。
つまり、ライセンス料金が別途必要になる場合があるんですね。
●Windows Serverで追加ライセンスが必要になる場合の例
- 色々な端末からWindowsを利用する場合
- 1台のデスクトップ環境を複数で共有する場合
- FXの自動売買を行う場合
- Microsoft Officeを利用する場合
具体的には以下のようなライセンスが必要になります。
- RDS SAL(リモートデスクトップSAL)
- Microsoft Office SAL
- SQL Server
リモートデスクトップ(RDS)SAL
リモートデスクトップ(RDS) SALとは、Windows Server へリモートデスクトップ接続を行うために必要になるライセンスです。
リモートデスクトップとは、インターネットを経由してWindows Server にアクセスして手元の端末から操作することをいいます。
似た用語に仮想デスクトップ(VDI)がありますが、こちらもインターネットを使って手元の端末からサーバーのデスクトップを操作することを言います。
リモートデスクトップと仮想デスクトップには、
- 仮想デスクトップ(VDI):仮想OSを各個別ユーザーに割り当てる
- リモートデスクトップ(RDS):一つのOSを複数のユーザーで共有する
という違いがあります。
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Windows Serverが使えるVPSサービスで、リモート接続を行う場合にはRDS SAL(リモートデスクトップライセンス)が追加で必要になります。
RDS SALは、リモートデスクトップ接続を行うユーザーアカウントごとに必要になります。※
例)
- 色々な端末からWindowsを利用する場合
- 1台のデスクトップ環境を複数で共有する場合
- FXの自動売買を行う場合
※ちなみにサーバー管理用途でのリモートデスクトップ接続に限ってはRDS SALは必要ありません。
Microsoft Office SAL
Microsoft Office SALは、リモートデスクトップ環境でMicrosoft Officeを使う場合に必要になるライセンスです。
リモートデスクトップSAL(RDS SAL)も合わせて必要になります。
リモートデスクトップ環境でMicrosoft Officeを利用するユーザーの人数分のライセンスが必要になります。
SQL Server
SQL Serverは、Microsoftが開発したRDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)です。
Microsoftの開発なので、Windowsとの相性がよくWindows Server で利用されることが多いです。
「Microsoft SQL Server」や「MS SQL」といわれることもあります。
SQL Serverのライセンス料金は、サーバーのコア数に応じて決まります。SQL ServerはWindows Server作成時のみ追加が可能で、サーバー作成後の追加はできません。
SALとCAL
ライセンスにはSALの他にCALがあります。
- SAL:Subscriber Access License(サブスライバー・アクセス・ライセンス)
- CAL:Client Access License(クライアント・アクセス・ライセンス)
どちらもサーバーへのアクセス権になります。
SALとCALの違いは、
- SAL:SPLA契約下でのみ提供されるライセンス
- CAL:SPLA契約下以外で提供されるライセンス
と説明されます。
SPLAとは、Microsoft Service Provider License Agreementの略で
レンタルサーバーサービスなどがマイクロソフトのソフトウェア(Windows Server)のライセンスをユーザーに代わって購入し、サービスをライセンス込みで提供することを許可するライセンスプログラム
のことです。
SPLA契約下の場合、サーバーライセンス込みで提供されているので追加ライセンスはSALになります。※Windows Serverが使えるVPSサービスはこちらになります。
SPLA契約下以外の場合(例えば自社サーバーの場合など)は、CALの他にサーバーライセンスが必要になります。
無償で利用できるLinux系OS(オープンソース)と違い、Windows Serverを利用するにはサーバーライセンス料が必要になります。
VPSサービスの場合、Windows Serverのサーバーライセンス料はVPSサービスの運営業者がマイクロソフトに支払っています。
Windows Serverが使えるVPSサービスの利用料金はサーバーライセンス分のコストが含まれているため、Linux系のVPSより高くなっています。
Windows ServerのVPSサービスのライセンス料金
前述しているように、Windows Serverの用途によっては追加でライセンス料がかかる場合があります。
主なWindows ServerのVPSサービスのライセンス料は以下になります。
VPSサービス(Windows Server) | 初期費用 | 月額料金(通常) | RDS SAL | Microsoft Office SAL | SQL Server |
---|---|---|---|---|---|
Xserver for Windows Server | 無料 | 1980円~ | 1210円/月 | 3740円/月 | 1600円/月(1コアあたり) 最低4コアより |
ConoHa for Windows Server | 無料 | 1077円~ まとめトクの場合 | 990円/月 | 3080円/月 | 1100円/月(1コアあたり) 最低4コアより |
Winserver(ウィンサーバー) | 無料 | 1045円~ | 1045円/月 | Microsoft365 ・Apps for business:1320円/月 ・Apps for enterprise:1870円/月 ・Apps for Standard:1980円/月 | 4400円/月 |
Windows Server VPS【ABLENET(エイブルネット)】 | 無料 | 1936円~ 新規1392円~ | 1320円/月 | 3360円/月 | ー |
さくらのVPS for Windows Server | 無料 | 1110円~ | 1320円/月 | 3740円/月 | 1100円(1コアあたり) |
KAGOYA VPS Windows Server | 無料 | 923円~ | 1155円/月 | ー | ー |
※Microsoft Officeを利用するユーザーはその人数分のRDS SALも必要になります。
RDS SALが0円のVPSサービス
Windows Server のVPSの中にはリモートデスクトップ(RDS) SALが0円のサービスもあります。
以下のVPSサービスはRDS SALが0円(サーバー料金に含まれている)になっています。
お名前.comデスクトップクラウド
お名前ドットコムデスクトップクラウドは、GMOインターネットグループ株式会社が運営するFX自動売買に特化したVPSサービスになります。
お名前ドットコムデスクトップクラウドは、RDSライセンス料金が0円となっています。
シン・クラウドデスクトップ for FX
シン・クラウドデスクトップはシンクラウド株式会社が運営するFX自動売買専用のVPSサービスです。
こちらもRDSライセンスは0円となっています。
※現時点(2024年5月9日時点)でキャンペーンが適用された料金になっています。
Xserver クラウドPC
Xserver クラウドPCとは、国内最大手のレンタルサーバーサービス「エックスサーバー」が運営する仮想デスクトップサービスになります。
RDSライセンス料金が0円となっており
月額料金2860円~ ※通常料金
となっています。
※2024年5月9日時点ではキャンペーン適用で月額料金2623円~となっています。
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Windows Serverで追加ライセンス料金が必要な時とその価格 まとめ
というわけで今回は「Windows Serverで追加ライセンス料金が必要な時とその価格」についてお伝えしました。
- RDS SAL
- Microsoft Office
- SQL Server
がどのようなライセンスかと、主なWindows ServerのVPSサービスでのライセンス料金についてもお伝えしました。
参考にしていただければ幸いです。
またVPSサービスによってはRDSライセンスの料金が0円のところもあるので、用途によってはそちらがおすすめです。
●RDS SAL(RDSライセンス)料金が0円のWindows ServerのVPSサービス
というわけで今回は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。