レンタルサーバー、VPSなどを利用するときに「サービス品質保証制度(SLA)」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
サービスの品質を保証してくれるんでしょ?
と思うかもしれません。
もちろんそれもそうなんですが、提供されているサービス品質保証制度自体を知っておかないと、申請をしないで返金などがされないということもあるので制度自体はきちんと知っておくことをおすすめします。
というわけで今回は「レンタルサーバー、VPSにおけるサービス品質保証制度(SLA)ってなに?どんなメリットがあるの?」についてお伝えします。
サービス品質保証制度(SAL)ってなに?という方は記事を読んでみてくださいね。
※この記事は約6分で読めます。
●サービス品質保証制度(SLA)とは
サービス品質保証制度(SLA):サービスを提供する企業が、サービスの内容、その品質を保証するという契約のこと
※レンタルサーバーサービスの場合はサーバーの稼働率を保証していることが多い。
●サービス品質保証制度(SLA)のメリット
- サービスの品質が保証される
- サービスの提供範囲がわかる
- トラブルがあった場合の問題の解決がスムーズ
- サービス利用の安心感がある
サービス品質保証制度(SLA)とは
SLAとは
Service Level Agreement
の略で「サービス品質保証」を意味しています。
サービスを提供する企業が、サービスの内容、その品質を保証するという契約のことです。
レンタルサーバーサービスにおいては、サーバーの稼働率を保証していることが多いですね。
サービス品質保証制度(SLA)が導入されているサービス
SLAはさまざまなサービスに導入されていますが、代表的なものとして以下のサービスがあります。
- 通信サービス
- ITサービス
- コールセンター
- システムの運用・保守サービス
サービス品質保証制度(SLA)の内容
サービス品質保証制度(SLA)の内容は、文字通りサービスの品質に関する補償内容になります。
お名前ドットコムデスクトップクラウドを例にすると、
- 対象サービス
- 保証する品質値
- 品質の保証内容
- 障害の定義
- 返金方法
などが記載されています。
サービス品質保証制度(SLA)のメリット
サービス品質保証制度(SLA)のメリットとしては
- サービスの品質が保証される
- サービスの提供範囲がわかる
- トラブルがあった場合の問題の解決がスムーズ
- サービス利用の安心感がある
ということがあります。
特に利用者側としては、サービスの品質が保証されているということで安心してサービスを利用できるということがあります。
また、何かトラブルがあった時も保証される内容が明確なため、問題の解決がスムーズということもあります。
どこまでの品質を保証するか、ということを明示できるので企業側としてもサービスの品質が利用者に伝わりやすい、ということもあるかもしれませんね。
SLOとは
SLAと似た言葉にSLOがあります。
SLOとは「Service Level Objective」に略でサービスレベルの目的を意味しますが、一般的にはSLOは
サービスの品質の社内目標
のことになります。
SLAとは別にSLOを設定しておいて、社内で高いサービス水準を目標として設定することで、何かトラブルがあってもSLAを守れるようにするということが主な目的になります。
そのためSLOは厳しめの水準、SLAは現実的な値を設定するのが一般的になります。
※SLOは外部に公表する必要がなく、また守れなくてもペナルティというものがないとされています。
品質保証の例
レンタルサーバーサービスを例に挙げると、
GMOインターネットグループ株式会社では、提供するサービスで以下のようにサービス品質保証制度(SLA)を導入しています。
お名前ドットコムデスクトップクラウドの場合
前述してますが、GMOインターネットグループの提供するFX専用VPSである「お名前ドットコムデスクトップクラウド」もサービス品質保証制度(SLA)を導入しています。
お名前ドットコムデスクトップクラウドでは、各プランにおいて以下のように保証しています。
●品質保証値
サーバーの月間稼働率が99.99%以上であること。
●品質保証内容
稼働率が99.99%を下回った場合、サーバーの月額利用料金を規定の割合(以下参照)で返金または充当する、としています。
●返金率
稼働率が99.99%未満99.50%以上の場合:月額料金の10%
稼働率が99.50%未満の場合:月額料金の30%
月間稼働率 = (月間総稼働時間 – 累計障害発生時間) ÷ 月間総稼働時間 × 100
お名前ドットコムデスクトップクラウド公式サイトより引用
もし障害などで稼働率が品質保証値を下回った時は、SLA適用申請書(PDF)に必要事項を記入してお客様センターにメールまたはFAXすることでSLAの適用を申請することができます。
適用となればサービスの利用料金が既定の返金率で返金または充当されるということになります。
クラウドVPS by GMOの場合
クラウドVPS by GMOの場合も、サービス品質の保証値は月間サーバー稼働率99.99%となっています。
サービス品質の水準:月間サーバー稼働率:99.99%
クラウドVPS by GMOの場合、
「サーバー稼働率が99.99%未満になった場合に、その事実を弊社に通知したお客様に対して、当月分の月間利用料金10%に相当する金額を返金」
するとなっています。
適用範囲は
(1) 基盤システムに障害が発生し、これにより仮想サーバーが稼働しなかった場合
クラウドVPS by GMO公式サイトより引用
(2) 当社で管理しているネットワークに障害が発生した場合
としています。
※通知期限:障害復旧日から翌月の20日まで
ConoHa の場合
ConoHa by GMOは
- レンタルサーバー(ConoHa WING)
- VPS(ConoHa VPS)
- Windows Server(ConoHa for Windows Server)
- Game(ConoHa for GAME)
などのサービスを提供しているホスティングサービスになります。
ConoHaにもサービス品質保証制度(SLA)が導入されています。
●品質保証値:サーバーの月間稼働率99.99%
品質保証内容はサーバーの月間稼働率が99.99%を下回った場合に、既定の割合に相当する金額を、サービス利用権として付与する内容になっています。
●月額利用料金に対するサービス利用権付与率
稼働率が99.99%未満99.9%以上の場合:月額料金の10%
稼働率が99.9%未満の場合:月額料金の30%
※SLA適用申請はSLA適用申請書(PDF)に必要事項を記入しお客様センターまでメールまたはFAXで送信
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レンタルサーバー、VPSにおけるサービス品質保証制度(SLA)とは?どんなメリットがあるの? まとめ
というわけで今回は「レンタルサーバー、VPSにおけるサービス品質保証制度(SLA)とは?どんなメリットがあるの?」についてお伝えしました。
サービス品質保証制度(SLA)はレンタルサーバーサービスでも多く提供されていますが、SLAの存在を知って理解しておかないと保証を受けることができない可能性があります。
サーバーに障害があって稼働率が低かった場合は、既定の割合の金額を返金などしてもらえることがあるので、規約など公式サイトをチェックしておきましょう。
というわけで今回は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。