サーバー障害の対策はどうしたらいい?
という疑問をお持ちの方もいると思います。
そこで今回は「サーバーの障害(トラブル) その6つの原因と対策」についてお伝えします。
サーバーがシステムダウンして利用できなくなってしまうと、利用者、サーバー運用者それぞれに大きな損害が発生してしまう可能性があります。
サーバー障害についてやその対策について知っておくことはとても大事になります。
直接サーバーを運営していない方でも、サーバーサービスがサーバー障害に対してどのような対策をとっているかを知ることは、レンタルサーバー選びにおいても重要な要素になります。
サーバー障害について気になっている方は、記事を読んでみてくださいね。
※この記事は約7分で読めます。
●サーバー障害の6つの原因
- アクセス集中(急激なアクセス増)
- サイバー攻撃
- 人為的ミス
- ソフトウェアの不具合
- ハードウェア故障
- 自然災害などによる物理被害
●サーバー障害の対策
- 負荷を分散する
- バックアップ
- 冗長化する
- サーバーの状態監視システムの導入
- サーバー障害に対するKYとマニュアルの作成
サーバー障害(トラブル)とは
サーバー障害(トラブル)とは、何らかの原因でサーバーの機能が停止、または不具合を起こしてしまうことをいいます。
サイトにアクセスしてもページが表示されなくなったり、サービスが利用できなくなるといったことが起こります。
ユーザー視点でいうと、サイトにアクセスできなくなるのでそのサイトが利用できなくなります。
またサイトの運営者にとっては、サイトにアクセスがなくなるので収益に関わる重大な事態の一つになります。
サーバー障害の6つの原因
サーバー障害は以下のような6つの原因が考えられます。
●サーバー障害6つの原因
- アクセス集中(急激なアクセス増)
- サイバー攻撃
- 人為的ミス
- ソフトウェアの不具合
- ハードウェア故障
- 自然災害などによる物理被害
サーバー障害の原因①アクセスの急激な増加
一時的にアクセスが急激に増加したときに、サイトの表示、動作が遅くなることがあります。
急激にアクセスが増加するとサーバーがそのリクエストを処理しきれずに、最悪の場合サーバーダウンしてしまうこともあります。
チケットの販売サイトやテレビなどで紹介されて急に人気が出た商品のサイトなど、突発的なアクセスが集中してしまうことはよくありますよね。
通常は、多くのアクセスが発生しても大丈夫なくらいのサーバーのスペックを確保しているものですが、時々その予想を上回るアクセスが集中することがあるんですね。
サーバーダウンしてしまうと、サイト運営者側は信用の低下や、販売機会の損失による大きな金銭的なダメージを受ける可能性があります。
サーバーダウンは、もともとサーバーが許容できる同時アクセスの容量を超えた状態でさらに多数のアクセスを受けることによって、サーバーに過剰な負荷がかかることで起こります。
急激なアクセス数の増加により、サーバーがサイト表示のリクエストに答えられなって停止してしまうんですね。
サーバー障害の原因②サイバー攻撃
サイバー攻撃とは、ネットワークを通じてシステムの破壊やデータの改ざんなどの攻撃を仕掛けてくる行為のことをいいます。
サーバーに対するサイバー攻撃としては以下のようなものがあります。
●Dos攻撃
Dos攻撃とは、外部からの大量のアクセスでサーバーに大きな負荷をかけてダウンさせる(システムダウンさせる)方法。
●F5攻撃
F5攻撃はサーバーに高負荷をかけて機能を停止させるDos攻撃の一種です。キーボードの「F5」キーを連打することで、ブラウザのリロードを何回も行いサーバーがリクエストを処理できずにダウンすることを目的とした攻撃。F5アタックと呼ばれたりもします。
●ランサムウェア
セキュリティの脆弱性を狙ってシステムに侵入し、重要データを暗号化しその復旧に対して身代金を要求するマルウェアの一つ。
サーバー障害の原因③人為的ミス
サーバー障害は、人為的ミスでも起こりえます。
よくあるといわれているのは、
- 操作ミス、設定ミス
- バックアップを誤って削除
- 必要なファイルの削除、破損
など設定上のミスや操作ミスによるものといわれています。
人為的なミスによって起こったサーバー障害としては2012年に起こったファーストサーバのデータ消失事故という事例があります。
「ファーストサーバ」は、小林製薬、109シネマズ、長野電鉄などの有名企業も利用していた大阪のレンタルサーバー会社です。
2012年6月に、ファーストサーバを利用する顧客がクラウドに預けていたデータが”消失”するという事故がしました。
データ消失があったのは顧客の5698件という大規模なもので、そのうち数百件を除く共有サーバーのデータは復旧自体が不可能、というようなかなり絶望的な事故でした。
この事故の原因となったのは、脆弱性対策のための更新プログラムにバグがあったこと。
「ファイル削除コマンド」を停止させる記述の漏れとメンテナンスの対象となるサーバー群を指定する記述の漏れがあったとされています。
更新プログラムを起動したところ、対象外のサーバーでファイル削除コマンドが実行されデータを次々と消去していったということです。
このときはバックアップデータも消えてしまったということで被害が甚大になったといわれています。
サーバー障害の原因④ソフトウェアの不具合
サーバーOSなどのソフトウェアに存在するバグによってもサーバーの障害の原因になります。
インストール直後や設定の変更を行った後などに不具合が起こりやすいといわれています。
サーバー障害の原因⑤ハードウェア故障
24時間稼働のサーバーは、パーツが常に熱を帯びているため劣化しやすいといわれています。
発熱による熱暴走で突然サーバーの電源が落ちたり再起動を繰り返したりといったことが起こることがあります。
サーバー障害の原因⑥自然災害などによる物理的被害
サーバー障害は、自然災害、洪水、紛争などで物理サーバーが破損した場合にも起こります。
特に日本は地震大国であるため、地震に対するサーバー設備の対策は重要になってきます。
●サーバー障害の6つの原因
- アクセス集中(急激なアクセス増)
- サイバー攻撃
- 人為的ミス
- ソフトウェアの不具合
- ハードウェア故障
- 自然災害などによる物理被害
サーバー障害の5つの対策
サーバー障害の対策としては以下のようなものがあります。
- 負荷を分散する
- バックアップ
- 冗長化する
- サーバーの状態監視システムの導入
- サーバー障害に対するKYとマニュアルの作成
などがあります。
サーバー障害の対策①負荷を分散する
サーバーの障害は、アクセス集中などによるサーバーへの過負荷によって起こることが多いです。
そのためサーバーへの負荷を分散することでサーバー障害の発生を減らすことが可能になります。
具体的には、複数のサーバーに負荷を分散するようにしておくシステムを導入しておく、ということになります。
この仕組みをロードバランサーといいます。
サーバー障害の対策②バックアップ
バックアップを取っておくことは非常に大事です。
サーバー障害が物理的な機器の破損、損傷による場合、データ自体も消失してしまう可能性があります。
サーバー障害時の復旧作業をスムーズに行うためにもバックアップをとっておくことが推奨されます。
●こんな方におすすめ!
バックアップの運用コストを低減したい方
WordPress(ワードプレス)でサイト運営している方
ランサムウェア対策をしたい方
サーバー障害の対策③冗長化する
「冗長化する」とは、サーバーに不具合が起こって機能を停止してしまっても、速やかに予備のサーバーで代替えできるようにしておくということです。
この場合、本サーバーと全く同じサーバーを用意し予備サーバー内のデータと同期させておく必要があります。
サーバー障害の対策④サーバーの状態監視システムの導入
サーバーの状態を常に監視するために、サーバーの監視システムを導入しておきます。
サーバーに何か異常が発生したときに通知するシステムになります。
サーバー監視システムを導入することで、サーバーの異常をすぐに察知し、速やかな対応をとることが可能になります。
サーバー障害の対策⑤サーバー障害に対するKYとマニュアルの作成
サーバー障害の人為的な要因についての対策は、サーバー管理者のサーバー障害に対するKY(危険予知)の実施・周知や障害対応のマニュアルの作成があげられます。
障害対応のマニュアルを作成しておけば、担当管理者の力量によらず同様の対応が可能になります。
サーバー管理を代行するサービスもある
日々のサーバー管理は非常に大変になります。
サーバー常に稼働しているので、24時間の運用・管理は難しいというユーザーの方もいると思います。
サーバーの監視・運用(復旧)を代行するサービスもあるので、利用することでサーバー管理者の作業負担を軽減することが可能になります。
VPSサービス
VPSは、一台のサーバーに仮想的な専用サーバーを複数設置し、複数で利用するサービスになります。
各ユーザーはお互いにほとんど影響することなくサーバーの運用ができます。
気になったVPSがあったら公式サイトをチェックしてみてくださいね。
「WebARENA SuitePRO V4」はNTTPC(株式会社NTTPCコミュニケーションズ) のVPSサービスです。 スペックは最大でCPU仮想8コア、メモリ32GB、ディスク容量4,100GBまで 規模に合わせて簡単にスペックUP可能。
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サーバーの障害(トラブル) その6つの原因と対策 まとめ
というわけで、今回は「サーバーの障害(トラブル) その6つの原因と対策」についてお伝えしました。
サーバー障害は、利用者にとってもサーバー運用者にとっても大きな損害のリスクがあります。
サーバー障害の原因には以下のようなものがあります。
- アクセス集中(急激なアクセス増)
- サイバー攻撃
- 人為的ミス
- ソフトウェアの不具合
- ハードウェア故障
- 自然災害などによる物理被害
サーバー障害の対策としては
- 負荷を分散する
- バックアップ
- 冗長化する
- サーバーの状態監視システムの導入
- サーバー障害に対するKYとマニュアルの作成
などがあります。
サーバー運用者だけでなくサーバーの利用者も、サーバー障害の原因と対策について知っておくことは無駄ではありません。
レンタルサーバーがサーバー障害に対してどのような対策をしているかは、サーバー選びにも役立つかもしれませんね。
記事を読んで、サーバー障害の原因と対策の概要をつかんでいただけたら幸いです。
というわけで、今回は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。

